社長日記
新たなKIT商品への挑戦
2025年11月24日



簡易型のバックロードホーン式BOXを試作しました。
昔、ユニットが非力だったころ、エンクロージャーを響かせ且つ背面開放の様に広がりのある音を目指してこの様な構造のスピーカーがありました。今では主にDIYだけに残っていて、一般に目にする機会は殆ど無いと思います。
そもそもこの構造は、箱鳴り(共振)が止められず不快な音を出す傾向にあります。その為、箱を大型化し、共振音そのものを低域に持ってくることで、低音を強化し且つ聴き易いスピーカーとしていました。もちろんそんな大きなKITを作るつもりは無く、8cm程度の小さなフルレンジ仕様で挑戦しています。
結論から言えば、A4サイズ以下でこの構造を採用すれば、共振音が200~250Hz当たりで大きく発生し、あまり気分が良くはありません。そこで、写真の内部を少し改造し、吸音材を駆使して共振音をコントロールし、商品化への目途が少し立ってきました。
箱の共振を完全に無くしてしまうと、8cm程度の小さな表現力に留まり、実に面白くありません。吸音材を入れ過ぎて聴き易い物に仕上がっても、安全運転過ぎてあまり魅力を感じません。フラットで自然な音とは異なるかも知れませんが、音楽ソースによっては、いつもとまた違った音色で気分転換に都合が良いスピーカーかも知れません。
製品化しても、あくまで完成度を求めるHC-TK300とは一味違って、こちらは完全な「素材」で、選ぶユニット、吸音材の種類や量、塗装の仕様等で音が随分変化します。皆様で拘りのスピーカーを作れます様お手伝いの商品と考えています。3インチ程のユニットでいくつか試しましたが、今のところFostex FF85が合ってる様です。