怒りの高額商品開発その2

 

 

まずは、エンクロージャーの後ろ側(バッフル板以外)を製作。 こだわりの積層モデルです。

12㎜の針葉樹合板を29枚重ねた計画で、現在3ピースに分けたところまでですが、仮置きして大きさの確認をしたところです。 初めに、NC切削機で馬蹄形に切り抜き、それを種類順に仕分けして順番に重ねて行きます。 一度に接着すると、少しづつずれて斜め(平行四辺形)になったりするので、10枚単位で分割し、最後に圧着機で全てを接着します。 大きさは概ね10リッター相当。板厚は20㎜ですが、ご覧の通りあまり良質な材ではないので、所々穴が空いています。 これを埋める作業が大変そうです。

木材としては、下地材の決して高級な物ではなく、評価の高いフィンランドバーチ材などとは、比べようもありません。 ですが、全て針葉樹の合板で、触ってみると、油(ヤニ)の抜けきったその素材は、音に置いては馬鹿に出来ないと思っています。 木材としては、ち密で粘りや弾力がある方が高価で優れているのでしょうが、カラカラのパサパサ感は、音抜けの良さを感じさせます。 叩いてみると、コンコンとした音の余韻が、すっきりと消えてゆきます。 以前、フィンランドバーチも使ったことはあり、バーチはカバ材で、これもバサバサした印象でした、が、それを大きく上回る印象です。 その分扱いにくく、綺麗に仕上げるのが難儀で、余計な手間も沢山かかります。 上下の平面の部分は、サンドペーパーで磨けないので、シナ合板の3㎜を化粧に貼っています。 更に、ターミナルの穴も、木材の密度があちこちで異なるので、ドリルで穴開けをする時に、勝手に印からずれてしまいます。 そのため、現在専用治具の製作中です。

出来るだけ安い商品を作るのであれば、こんな手間のかかる工法は絶対にやりません。 今後、この様な開発がどれだけできるか分りませんので、さらに上のこだわりで製作しています。

これから、バッフル板の設計に入ります。 また、開発費を工面してからの製作になりますが・・・ 何時出来上がる事か・・・

 

そうそう、ところで、トップページにある動画を、モノタロウ主催の「イケ技グランプリ」にエントリーしていたのですが、この度グランプリに選ばれました。

早速、賞金は使っちゃいました。