TX400シリーズの新しい仲間


多くの事が不安定な昨今で、TX400のウーハーも入手の保証が無く、今後同型での生産は困難になってきました。評判が良く今後も生産したいのですが、代替のウーハーが必要な状況です。


どうせならしっかりした物を選ぼうと考え、デンマーク製のScanspeak ウーハーを購入し、テストを始めました。 価格はだいぶ高くなってしまうのですが、もう一歩先のスピーカーを目指しての挑戦です。 と勢いよく始めたのは良いのですが、これが久しぶりの難関ユニットでした。
グラスファイバーコーンで裏側がビスコロイドの様にべたべたして、定在波を軽減しています。 流石デンマーク製で、作りが非常に丁寧。落ち着いた雰囲気で見るからに良い印象です。 コーンが軽く軽快な音が出て鮮度も良く、伸びやかな中音ですが、低域はこれまでのTX400より若干弱そうです。


さて、難関なユニットとは何かですが、通常のハイカット12db/oct以上が使えなかったことです。 高域に向かって急激にインフィーダンスが上がることから、単にコイル一発では全くコントロールできません。 並列にコンデンサをつなぐと、2kHから3kHが強くなりキャーギャーとした刺さるような音になります。 どうしても6db/octに補正回路(コンデンサ+抵抗)は不可欠です。
ここまで出来て更に壁にぶつかりました。そもそもウーハーとツイーターを深くかぶらせる方法しか受け付けないので、 リボンツイーターではこのウーハーとつなげることが出来ないことに気が付きました。 実際何をやってもダメでした。6db/octを選んだ時点でソフトドームツイーターしか選べないのです。
結局、予定にはなかったTX420ソフトドーム仕様のスピーカーの別仕様になってしまいました。 TX420のツイーターユニットもそれなりに高級なのですが、更に高性能な物を選べばもっと良くなるのかと思いましたが、 中高音域を楽しむには有効に感じます。もう少し調整したらTX421で少量?販売する予定です。
解像度が高いのにソフトで気持ちの良い音に仕上がりました。